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チューブフライのシステム2006.07.07 Friday
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これまでチューブフライをお買い求め頂いたお客様には再度御礼申し上げます。
さて、チューブフライ、ウオディントンタイプなどウエットフライには色んな形式のフライがあります。
お買いあげ頂いたかた、ご検討されている方に使い方についてご説明です。
画像を見て貰いますと一目瞭然ですが、このようにチューブフライの上からテイペットをチューブ内部に通します。
次にシリコンパイプを通し、最後にフックを留めます。
*シリコンパイプはオレンジタイプをおつけする場合もあります。
シリコンパイプはチューブのドレッシングの余白部分に取り付け、フックをテイペットに結んで上から引っ張り固定します。引っ張ることでフックの遊びが無くなります(逆にここを緩めればフックが可動します)
これらチューブフライ、ウオディントンタイプのメリットはフックの刺さりが甘くなってきた場合や欠けた場合にフック交換が出来ることです。
一般的なフックでドレッシングされたフライはフックが割れた場合、やっとこ巻いたドレッシング部分も使えなくなり捨てるしかありませんが、チューブフライなどはドレッシング部分を長く使用できることがメリットとなっています。
次回、チューブ、ウオディントンについて少し説明を加えていこうと思います。
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ハックルケープの違いについて−6−(ヘンとコックの違い)2006.06.30 Friday
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画像は同じコック・デ・レオンのヘンサドルのハックルです。
画像上のは左側画像はヘン、右側にコックとなっています。
ウエッブの先がかなり違いますね。
同じ種類の鶏でも雄と雌でこれだけ違いがあります(当たり前ですが(笑))。
画像下は(左右逆ですが)、左側にコックハックルを巻いてあります。
こちらはフォルスで止めています(フォルス処理は今後ご説明していきます)
右側のヘンハックルは先端を止めて数回ハックリングして下向きに止めた絵です。
どちらもウエットのスロートとして効果があります。
ヘンハックルはこういったスロート部位に使う以外は使用用途は非常に少ないです。
ファイバーがとても柔らかく流れの中でゆらゆらと泳ぐ感じがしますね。
逆にコックハックルはヘンよりは固くなります
ドライ派の方はあまり意識されたことが無いと思いますが、ヘンハックルとコックハックルの見た目から巻いた感じが少しは参考になるでしょうか?
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ハックルケープの違いについて−5−(コックハックルの用途)2006.06.26 Monday
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今回はコックハックルのまとめとなります。
前回のハックルタイイング画像で見ますとどちらでも使えそうな感じがあります。
では、ドライ用とされているハックルをウエットフライに巻くと、についてですが、巻いてみるとウエットフライでは密度が濃いハックルを使用するとファイバーのハリが強すぎます。ウエットパターンにはボデイー全体をハックリングングするパターンがたくさんあります。
通常これらのパターンではフックの上にクイルやファイバーを乗せますのでハックリングしたファイバーを指で下に”なで”つけますが、ハリが強いためピンピンになります。
巻いてみると分かりますがファイバーが固いため上のクイルやフェザーのオーバーウイングを壊してしまったりします。
感覚的にはEHCのスタンダードパターンの上にエルクを乗せるときにフック上部のファイバーをカッテイングする方も居ますがこれはファイバーのハリが強いためです。
ウエットでの泳いで誘う〜という意味合いでもこの用途には難しいと思います。インドケープなどの柔らかいファイバーが向いています。
ただスロートとなる部分にフォルスハックルで取り付けて使う、など他の用途で使用することが可能です。
次にドライフライにインドケープなどを巻くとどうなるでしょうか。
ストーク自体の長さが短いのでハックリングの量が足らなくなります。またハリも弱いため浮力は弱くなると思います。
ではダメか?というと、個人的には時たま使用することがあります。
パラシュートパターンのようなハックリングは浮力、長さ的にも厳しいですがミッジの水面直下タイプのパラパラ〜っとしたハックリング処理や、コック・デ・レオンなどもそうですが色味が面白い場合があるためドライのテールに使ったりします。
まとめますと、それぞれのハックルはドライ用、ウエット用とされているのはパターンに合わせて改良されています。
そのためコックハックルはパターンによって向き、不向きがあります。
しかし、”これはダメ”という固定概念を捨てて、”どこかの部分にトッピング的に使えないか?”こんなことを頭に入れてハックルそれぞれの良さを探してみていくとおもしろいと思います。
ウエットタイイングはそれ自体が決まりなど無い独創性の高いタイイングです。
タイイングの楽しさであり手持ちのテクニック、オリジナリティーが増えてくるでしょう。
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ハックルケープの違いについて−4−(コックハックルの違い)2006.06.23 Friday
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画像、左側に巻いたのはインドケープ。右側がホワイテイングのハックルで一つのフックに一緒に巻いてみました。
見た感じでは如何でしょう?
ファイバーの長さといいハリといいあまり違いが見えません。
右側のハックルは長いですからまだ巻き残し部分がたくさんある…のは間違いないですね。
これでみるとどちらのハックルでもウエット、ドライに係わらず汎用的に使えそうですね。
この点に注目していきたいと思います。
うまく行けば手持ちのハックルでウエットにもドライにも使え経済的ですからね
今回はまずハックルの根本的な違いについてまとめてみましょう。
右側のハックルはホワイテイング社などで改良が施されて行った結果、
1.ストークは長く、均等の長さの密度の濃いファイバーがたくさん付いています。
2.ファイバーは柔らかく油脂があり浮力が出るように改良されています。
ファイバーの密度濃いのでドライ用に巻けば隙間なく綺麗に仕上がります。良質なハックルです。
左側のインド、チャイニーズといったケープはハックルの長さが短く通常タイイングに使う所(ストークが爪で折れる場所)から先端まで均等な長さの部分がほとんどなく均等ではありません。
使える部分が少なく(画像の手前のハックルのあまってる部分と比較)ストーク、ファイバーとも柔らかく密度の濃さもかなり落ちます。
ハックルの見た目違いについてはこのような感じです。
次回、それぞれのハックルをウエット、ドライに巻いた場合についてまとめてみます。
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ハックルケープの違いについて−3−(コックハックルの違い)2006.06.21 Wednesday
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ドライフライ用コックハックルは値段が高く一番上のグレードになると1万円以上するのが相場です。逆にウエット用ケープはたいがい3000円前後と安くなっています。
画像はハックルゲージで図った#10サイズのインドケープとドライ用ホワイティングのハックルです。左側がインドープ、右側がホワイティングです。
見た目だけでもこれだけハックルの大きさの違いがあります。
こう見るだけでもドライ用とウエット用、どちらでも使えるか…という点では違和感ありますね(^^;
では実際にそうなのでしょうか?
お手持ちのドライフライ用に購入したハックルでウエットフライが巻けるのではないか?
逆に安いインドケープを購入してドライフライに使えば良いのではないか?
次回、これら二つのハックルをタイイングしながら違いを見ていきます。
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